香水にはさまざまな香りがブレンドされており、時間が経つと徐々に香りが変わります。
香水を付けた際に最初に香るのがトップノートです。トップノートは、香水の第一印象を決める香りでもあります。
香水選びで失敗したくない方は、トップノートについて理解しておいたほうが良いでしょう。
そこで、本記事では、香水のトップノートがどのようなものなのかを解説します。
ミドルノートやラストノートとの違い、トップノートに使われる香料の種類や香水選びのポイントなどについても触れていきますので、ぜひ参考にしてください。
香水の「トップノート」とは?
香水のトップノートとは、肌に付けた時に最初に香る香りのことを指します。
香水を付けた瞬間に香るため、その香水を印象付ける重要な香りといって良いでしょう。
トップノートは、揮発性が高いという特徴があります。
すぐに香りを感じることができますが、肌から離れてしまうため、香りは長続きしません。
持続時間は香水によって異なりますが、5~30分くらいとなっています。
「ミドルノート」や「ラストノート」との違い
香水はトップノートから香り始めて、次にミドルノート(ハートノート)やラストノート(ベースノート)へと3つの段階に変化するのが特徴です。これらの段階は、「香りのピラミッド」とも呼ばれています。
ミドルノートとは
ミドルノートは、香りの中間に位置する香りです。香りのピラミッドでは真ん中に位置しています。このミドルノートは、香りの心臓部にあたるため、「ハートノート」と呼ばれることもあります。
ミドルノートが香り始めるのは、身体に付けてから30分~2時間くらいです。
揮発速度が遅い香料で構成されているため、トップノートよりも持続時間が長くなっています。
香水本来の香りが長続きしますので、香水を選ぶ際には、このミドルノートの香りをよく確認しておいたほうが良いでしょう。
ミドルノートでよく用いられる香りとしては、ジンジャーやブラックペッパーなどのジンジャー系、カルダモンやシナモンなどのスパイシー系、ジャスミンやローズなどのフローラル系があります。
ラストノートとは
ラストノートは、トップノートやミドルノートの次に香る香りです。
香りのピラミッドでは一番下に位置する香りであり、「ベースノート」、「ボトムノート」、「ラスティングノート」などと呼ばれることもあります。
ラストノートが香り始めるのは、香水を付けてから2時間後くらいです。
揮発が遅い香料で構成されているため、持続性が高く、長く香りを楽しむことができます。
ラストノートで用いられる香りは、アンバー、バニラ、シベッド、ムスクなどの動物性の香りがです。サンダルウッド、シダーウッドなどのウッディ系の香りもよく用いられています。
トップノートに使われる香料の種類
トップノートには、爽やかで軽やかな印象の香料が多く用いられています。
具体例は以下の通りです。
柑橘系の香り
トップノートには、ベルガモット、レモン、オレンジ、グレープフルーツなどの柑橘系が使われることが多い傾向です。これらの柑橘系の香りはフレッシュさが魅力です。清涼感や清潔感もあります。
リフレッシュしたい時には、トップノートに柑橘系の香りがブレンドされている香水を選んでみると良いでしょう。
アロマティック系の香り
ラベンダー、ローズマリー、ユーカリなどのアロマティック系も、トップノートで用いられることが多い香りです。アロマティック系の香りを嗅ぐと、リラックス効果が期待できます。
香りで癒されたい時には、トップノートにロマティック系の香りがブレンドされている香水がうってつけでしょう。
フルーツ系の香り
アップル、ピーチ、ネクタリンなどのフルーツ系も、トップノートではよく用いられている香りです。甘くてフルーティーな香りは、みずみずしさがあり、心地良い気分にさせてくれます。
香水選びのポイント
ここでは、香水を選ぶ際に押さえておきたいポイントをいくつかご紹介します。
トップノートの香りだけで判断しないことが大切!
トップノートは、その香水の第一印象を決める香りです。
ただ、第一印象だけで選んでしまうと、ミドルノートやラストノートへと香りが変わった時に、イメージと違うと感じてしまうこともあるかもしれません。
香水を選ぶ際には、トップノートの印象を大事にしつつも、ミドルノートやラストノートもよく確認しておいたほうが良いでしょう。
ミドルノートやラストノートへと香りが変わるまでには、少し時間がかかりますので、テスターを肌に付けて香りの変化をチェックしてみることをおすすめします。
店頭にテスターが置いてない場合やオンラインショップで香水を購入する場合には、トップノート、ミドルノート、ラストノートのそれぞれにどんな香料が使われているのかをよく調べておいたほうが良いでしょう。
香調もチェックする
香水を選ぶ際には、香りのピラミッドを確認するだけでなく、香調もチェックしておきましょう。
香調は、香りの種類を表す分類を指す言葉で、「ノート」とも呼ばれています。
代表的な香調としては、シトラスノート、フローラルノート、フルーティーノート、ウッディノート、オリエンタルなどがあります。
たくさんの香調がありますので、イメージに合うものを選んでみると良いでしょう。
シトラスノート
シトラスノートは、オレンジやレモンなどの柑橘系の爽やかな香りです。
爽やかでフレッシュな印象を与えて、前向きな気持ちにさせてくれます。
性別を問わない香りなので、家族やカップルでシェアもしやすいでしょう。
フローラルノート
フローラルノートは、ジャスミン、ローズ、ミュゲなどのお花をイメージさせる香りです。
柔らかに香り、優しい印象を与えるため、女性にはうってつけの香りとなっています。
パーティーやデートなどで、気分を盛り上げたい時にもおすすめの香りです。
フルーティーノート
フルーティーノートは、アップル、ベリー、ネクタリンなどのフルーツの香りです。
みずみずしくて、甘さを感じさせる香りとなっています。
ウッディノート
ウッディノートは、シダーウッド、サンダルウッドなどの樹木を連想させる香りです。
落ち着いた印象を与えてくれますので、大人におすすめです。
オリエンタル
オリエンタルは、シナモン、バニラ、ムスクなどの香りです。
官能的でエキゾチックな香りは、セクシーさを表現したい時にうってつけです。
トップノートの香り別!おすすめの香水
最後に、トップノート香り別で、おすすめの香水を何点かご紹介します。
柑橘系
爽やかな柑橘系のトップノートを楽しみたい方には、Gres(グレ)のカボティーヌ レモン 19 オードトワレがおすすめです。こちらの香水は、搾りたてのレモンのようなフレッシュな香りが楽しめます。
トップノートは、レモン、グレープフルーツ、ベルガモットなどの香りです。爽やかでジューシーな香りが広がるので、爽快な気分に浸れることでしょう。レモンが配置されたボトルデザインもおしゃれで、楽しい気分にさせてくれます。
フルーティー系
甘いフルーツの香りが好きな方には、LANVIN(ランバン)のモダンプリンセスがおすすめです。
こちらは、現代のプリンセスをイメージして作られた香水です。
トップノートは、ピンクアップル、レッドカラントなどの香りが用いられており、肌に付けた瞬間から甘くてみずみずしい香りが楽しめます。
アロマティック系
アロマティック系の香りを楽しみたい方には、ALTAMODA(アルタモーダ) のオーセンティックブルーがおすすめです。
トップノートには、ローズマリー、プチグレン、ネロリなどの香りが調合されており、水のような透明感のある香りが広がります。癖がない爽やかな香りなので、幅広いシーンで使いやすいでしょう。
まとめ
トップノートは、最初に香る香りのことです。香りのピラミッドでは、一番上に位置しています。トップノートに使われる香料は、柑橘系、フルーティー系、アロマティック系などがあります。
トップノートは揮発性が高いため、すぐに香りを感じることができますが、香りの持続時間は5~30分程度です。香水の第一印象を決める役割を担っていますが、すぐに香りが消えてしまいます。
香水を選ぶ際には、トップノートの印象だけでなく、ミドルノートやラストノートなどもよく確認しておくことがポイントです。テスターや成分表などをよく確認して、最適な香水を選ぶと良いでしょう。
この記事はMELLフレングランス編集部が監修しました。小分け香水に関して、今後もお役に立つ情報を提供してまいります。