就寝時、リラックスタイムの演出として注目を集めている「寝香水」をご存知でしょうか。香りは五感の中でも最も早く脳に届き、さまざまな作用をもたらすと言われています。この記事では、寝香水を上手に楽しみたい方のために、寝香水のメリットや注意点を始め、おすすめの香水など寝香水にまつわるあれこれをご紹介しています。
寝香水とは?
「寝香水(ねこうすい)」とは、文字通り寝る前に香水を付け、就寝時から寝起きにかけて香りを楽しむことを指します。外出時や人に会う前に付けるイメージが強い香水ですが、実は寝香水は古くから親しまれている香水の楽しみ方のひとつでもあります。
寝香水のメリットについて
様々な効果が期待できる寝香水。ここでは、寝香水の具体的なメリットについてご紹介していきます。
(1)リラックス効果がある
寝香水には、リラックス効果やヒーリング効果があると言われています。香水の香りが視床下部に働きかけて副交感神経が優位になり、緊張をほぐしてくれます。お花やアロマなどの香りに癒された経験は誰にでもあるかと思いますが、就寝時のリラックスタイムに好きな香りに包まれることで、疲れた心や身体をいたわってみてはいかがでしょうか。
(2)安眠効果が期待できる
いくら疲れていても、心や身体が緊張状態にあると寝つきが悪くなったり、熟睡できないことがあります。寝香水で心身ともにリラックスすることによって、安眠効果が期待できると言われています。また、良質な睡眠はホルモンバランスを整え、ひいては健康や美肌にも繋がります。
(3)翌日にさりげなく香水を香らせることができる
香水は、付けた直後より少し時間が経ってからの方が柔らかくバランスの良い香りを楽しむことができます。そのため、外出する30分〜1時間ほど前に香水を付けるのが理想的だと言われていますが、慌ただしい朝にそんな余裕はないという方も多いのではないでしょうか。寝香水を付けておくことによって、翌日にさりげなく良い香りをまとうことができるのもメリットのひとつと言えます。
また、自分にとっては良い香りでも、香水の選び方や付け方を間違えてしまうと、周囲の迷惑となってしまいかねません。その点、寝香水であればふんわりと優しく香りが残る程度なので安心です。
寝香水におすすめの香りとは? 香水の選び方について
ここでは、寝香水におすすめの香水の種類やフレーバーについてご紹介してきます。
(1)寝香水におすすめの香水の種類について
香水は大きく分けると下記の4種類に分けられます。香料の濃度によって分類され、濃度が高くなるほど香りの持続時間は長くなります。
・オーデコロン:1~2時間程度
・オードトワレ:2~4時間程度
・オードパルファン:3~5時間程度
・パルファン:5〜7時間程度
翌日に香りを残さず就寝中だけ楽しみたい方には、オーデコロンやオーデトワレがおすすめです。スプレータイプの香水よりもさらにさりげない香りを求める方は、固形タイプの「練り香水」という選択も。指で取って手首や首筋に馴染ませれば柔らかくほのかな香りが楽しめます。逆に翌日まで香りを残したい場合は、香料の濃度の高いオードパルファンなどを選ぶと良いでしょう。
(2)寝香水におすすめの香水のフレーバーについて
寝香水におすすめのフレーバーは、ラベンダーやベルガモットなど、安眠効果のあるアロマ系、ストレスを緩和させると言われている甘いムスク系、清潔感漂う石けん系などです。逆に、眠気覚ましや集中力UPに効果の高い香りは眠りの妨げになってしまうので注意が必要です。
寝香水に使う香水は、普段使っているお気に入りの香水でも良いですが、専用の香水を用意するのもおすすめです。昼と夜とで気持ちが切り替わり、よりリラックス効果が期待できます。
寝香水はどこに付けるのがおすすめ?
寝香水を付ける場所は、どのように香りを楽しみたいかによっても変わってきます。一般的に、香水は体温が高くなる場所に付けるほど香りが広がりやすくなります。以下でそれぞれについてご紹介していきます。
(1)耳や胸元など、顔に近い場所
就寝中に香りをしっかり楽しみたい方は、耳や胸元など、顔に近い場所に付けるのがおすすめです。顔に直接香水がかかるのを防ぐために、手首などに付けてから軽く叩くようにして付けましょう。
(2)うなじ
翌日までふんわりと香りを残したい場合は、就寝中に香りが飛びにくいうなじ部分がおすすめです。顔に近いので、就寝中も香りをしっかり楽しむことができます。
(3)手首
程よく香りを楽しめる手首も、香水を付ける場所として定番です。香水を付ける際は摩擦熱による香りの変質を防ぐため、両手首をごしごしと擦り合わせるのではなく、どちらかの手首に少量ふりかけた後、もう片方の手首で軽く叩くようにして馴染ませましょう。
(4)膝の裏や足首
就寝中にほんのりと香りを楽しみたい方は、ウエストより下の下半身に付けるのがおすすめです。膝の裏や足首などに付ければ、柔らかく香りが広がります。
(5)パジャマ・寝間着
直接肌に香水を付けたくない場合は、パジャマなどの寝間着にふりかける方法もあります。ただし、素材によってはシミや変色の原因となってしまうので注意が必要です。特にシルクなどの繊細な素材には気をつけましょう。
(6)枕・ベッドカバー
枕やベッドカバーなどの寝具に香水をふりかけることで、好きな香りにふんわりと包まれて眠ることができます。ただし、衣類と同様にシミや変色の原因となる場合があるので注意が必要です。寝具に香水をふりかける場合は、素材に注意しつつ、ある程度離れた場所からまんべんなくふりかけるようにしましょう。
また、香水の香りは汗などのにおいと混ざると変質してしまうことがあります。汗などを吸いやすい寝具は、こまめに洗濯をして清潔な状態を保つようにしましょう。
寝香水を楽しむ際の注意点
さまざまなメリットのある寝香水ですが、楽しむ際にはいくつかの注意点もあります。以下にて詳しくご紹介していきます。
(1)香水は清潔な肌に付ける
香水は清潔な肌に使って、香りを楽しむためのものです。汗などのにおいと混ざることによって、香りが変質してしまう可能性があります。また、香水には消臭効果はありません。不快なにおいを抑える目的で使用するのはやめましょう。汗のにおいや体臭が気になる場合は、制汗剤などを適切に利用しましょう。
(2)ボディクリーム・ヘアケア製品は無香料のものを選ぶ
単体では良い香りでも、複数の香りが混ざると不快に感じてしまうことがあります。香水の香りを最大限に楽しむためにも、就寝時に付けるボディクリームやヘアケア製品は無香料のものを選ぶようにしましょう。
また、翌朝に使うアイテムにも注意が必要です。まだ寝香水の香りが残っている場合は、香りの相性を考えてアイテムを選ぶと良いでしょう。
(3)香水の付け過ぎ、目覚まし効果のある香りは避ける
付ける場所や香水の種類(香料の濃度)にもよりますが、香水の適量は1〜2プッシュです。自分にとっては良い香りでも、人にとっては強く感じてしまうことも多いものです。特に家族やパートナーと同じ寝室で眠る場合は、香水の付け過ぎや香り選びには注意しましょう。
【まとめ】
リラックス効果や安眠効果など、良い香りは心身にさまざまな作用をもたらすと言われています。ストレスをためがちな忙しい毎日の中に、ぜひ寝香水を上手に取り入れてみてはいかがでしょうか?
この記事はMELLフレングランス編集部が監修しました。小分け香水に関して、今後もお役に立つ情報を提供してまいります。